請願第3号
令和5年9月6日受理
「健康保険証の存続を求める意見書」提出を求める請願
紹介議員 村上 ひろし
佐野 ひろみ
庄本 けんじ
よつや 薫
請願趣旨
市民のいのちと健康をまもるためにご奮闘いただいていることに敬意を表します。
昨今、医療DXの一環としてマイナンバーカードに健康保険証を付帯させる、いわゆる
「マイナ保険証」の計画が進んでいます。そのためにマイナンバーカードの普及は進み、
国民の7割超が取得していると聞いています。国民の健康情報を安全にデジタルデータ化
することで災害時でも安定して利用できることは今後の健康福祉行政として理解できます。
しかしながら、マイナンバーカード取得は「任意」とされているにもかかわらず、健康
保険証と一体化させることは、マイナンバーカードの利用を事実上強制することになりま
す。また、現行の健康保険証を廃止して、マイナ保険証のみとする現在の政策は以下の点
で問題があります。
@現状としてマイナ保険証利用割合は2%前後にとどまっている。
Aマイナ保険証は、現行の保険証と異なり表書きがないため、読み取り機での対応が必
須だが、読み取りができないなどのトラブル発生時には日常診療に支障をきたす。また、
マイナンバーカードの誤交付や別人への紐づけなどにより、生命や個人情報に関わる問題
が起こっている。
B幼児・子どもや障害者などの場合、マイナ保険証の顔認証やパスワード認証などに無
理があり、そもそも諸外国では成人になるまでのIDカード発行はしていない。
Cマイナンバーカードを取得していない人には「資格確認書」を新たに作成するとして
いるが、さらに新たな費用が発生するばかりか、そうであれば従来の健康保険証を廃止す
る理由が不明となる。
以上のことから、患者の命と健康を守る保険医の立場として、下記事項を内容とする意
見書を国に提出するよう請願いたします。
請願事項
1 現行の健康保険証の廃止方針は中止を含め見直すこと。
請願者 西宮市甲風園1丁目
兵庫県保険医協会 西宮・芦屋支部長
法貴皮膚科院長 法貴 憲