請願第3号
令和元年12月5日受理
西宮市に気候非常事態宣言を求める請願
紹介議員 ひぐち 光冬
一色 風子
河本 圭司
田中 あきよ
よつや 薫
請願趣旨
西宮市が気候非常事態宣言を行うよう働きかけをお願い致します。
IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル_2018年度(2019年7月版))
の1.5℃特別報告書によれば、「現在の進行速度では、産業革命以前に比べ地球の平均
気温は2030〜2050年に+1.5℃に達する。ただし、平均気温を+1.5℃以下
に抑制することは不可能ではなく、それを実現させるためには、社会のあらゆる側面にお
いて前例のない移行が必要であり、CO2排出量が2030年までに45%削減され、更
に2050年頃にはゼロに達する必要がある。」と述べられています。
そして、2019年11月26日、新たに、「去年1年間に世界で排出された温室効果
ガスの量が統計を取り始めてから過去最悪の多さとなり、このままのペースで排出を続け
れば今世紀末の気温が産業革命前に比べ最大3.9℃上がり“破壊的な影響”が生じる」
と国連環境計画(UNEP)が公表されました。
現在、世界ではすでに、国や都市、地方政府などの行政機関が気候変動の危機について
「気候非常事態宣言(CED)」を次々と発表しています。それにより、宣言に見合う政
策立案、キャンペーンの実施を促し、気候変動を人類の危機として認め、緊急性をもって
対処する必要性を市民に伝えています。
2019年10月20日時点で、世界では既に、23ヶ国、1146の自治体(住民総
数約2億8700万人)が宣言を出しており、日本では、長崎県壱岐市、長野県北安曇郡
白馬村が宣言を発表しています。
西宮市では、温室効果ガスの削減等に向けた取り組みとして、第二次西宮市地球温暖化
対策実行計画が2019年3月に策定され、「低炭素」「資源循環」「生物多様性」
「安全・快適」の4つの環境目標に向け、市民・事業者・行政が連携し、多種多様な取り
組みを進めるにあたって、「学びあい」「参画・協働」「国際交流・貢献」の3つの行動
目標が掲げられています。そして、実現のためには、西宮市の市民・事業者・行政が協働
し、地域が一体となって取り組む必要があると記載されています。
これらの計画を実行し目標達成に向けて進めるためには、市民1人1人そして、市内事
業者がそれぞれ意識をもって取り組む必要があると感じます。
西宮市には【環境学習都市宣言】という素晴らしい指針があります。行動憲章の5章に
は「すべての生物が共存できる豊かな地球環境を次世代に引き継ぐため、環境学習を通じ、
世界の様々な地域の人々とのネットワークづくりを行います。」と記載されています。ま
た、古くは、文教住宅都市宣言(1963年)、平和非核都市宣言(1983年)もあり、
「西宮に住み、学び、働くすべての人々が、文教住宅都市宣言(1963年)、平和非核
都市宣言(1983年)の精神とあゆみを再認識し、環境学習を軸とした21世紀の持続
可能なまちづくりを進めることをここに宣言します。」とあります。
請願事項
この宣言を実行可能な行動指針とし、市民や事業者へ緊急対応の必要性を認知してもら
う意味でも、西宮市の代表である市議会議員の皆様でご検討頂き、西宮市に対して「気候
非常事態宣言」を行うよう働きかけをお願い致します。
請願者 西宮市南甲子園1丁目
地球を守ろう神戸
碇 由香
ほか23名