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請願第16号
平成30年6月26日受理
機構法25条4項「家賃の減免」実施と居住者合意の「団地別整備方針書」策定にかんする意見書提出を求める請願
紹介議員 八 代 毅 利
杉山 たかのり
中川 經夫
やの 正史
請願趣旨
貴議会が市政発展、市民生活向上のためご尽力下さっていることに敬意を表します。また、市内のUR(旧公団住宅)賃貸住宅居住者へのご高配に深く感謝申し上げます。
いま私たち公団住宅居住者は、高齢化と収入低下のなかで家賃負担の重さに悩み、居住にたいしても不安をいだいています。
昨年9月、浜甲子園団地自治会がおこなったアンケート調査によれば、世帯主75歳以上が47%、65歳以上の高齢者だと74%を占め、年金受給世帯は76%、自営業や給与所得者はわずか16%です。年収は83%の世帯が353万円未満(59%が242万円未満)にたいし、家賃は、4〜6万円台72%、7〜9万円台17%、10万円以上が6%です。年収250万円で家賃8万円だと、家賃負担率は38%にもなります。年金だけが頼りの世帯57%にとって収入の半分が家賃といえます。家賃の負担感もたいへん重い44%、やや重い36%と、80%が「重い」と訴えています。それでも、「公団住宅に住みつづけたい」と希望する世帯は、82%と多く、住みなれた団地に住みつづけられるよう住宅セーフティネットの役割が強く求められています。
都市機構は市場家賃を原則としながら、機構法上、その公共的使命から25条4項に「規定の家賃の支払いが困難な者には減免することができる」と規定しています。公団住宅居住者の多くが公営住宅収入層であることを政府・機構とも認めながら、この条項は空文化され、まったく実施されていません。この条項の実施を強く求めています。
都市機構は団地の統廃合、住戸の削減をめざして、2018年度末までに「団地別整備方針書」の策定を進めています。都市機構は全国団地75万戸を、計画では、収益性の観点から、@戦略的に検討して収益増を図る団地47万戸(うち収益性が高く集中投資を検討する団地17万戸)、Aエリア単位の団地再編や団地単位の集約により規模縮小(=統廃合)を検討する団地28万戸の2つに分ける方針です。これまで多くの団地が削減・売却の対象になってきましたが、今後の方針が確定すれば加速することが予測されます。私たち居住者は団地コミュニティを培い、多くが末永く住みつづけたいと願っています。左記アンケートでも浜甲子園団地で82%が永住希望を表明しています。団地の再整備計画づくりにあたっては、当初の段階から居住者自治会と十分に話し合い、合意を得るよう努めることを望みます。
以上の趣旨にご理解たまわり、下記事項について意見書を内閣総理大臣、国土交通大臣ならびに都市再生機構理事長にたいしご提出いただきたくお願いします。
請願事項
1 都市機構は、公営住宅収入層に準じる低額所得世帯にたいし、機構法25条4項の「家賃の減免」条項を実施するよう努めること。
2 都市機構は、「団地別整備方針書」の策定にあたっては、居住者自治会と十分に話し合い、合意を得るよう努めること。
請願者 西宮市枝川町
浜甲子園団地自治会
会長 森 本 和 弘