請願第8号
平成28年6月28日受理
石在町100番高層マンション建設計画についての請願
紹介議員 岩 下 彰
庄 本 け ん じ
請願趣旨
石在町100番(日本たばこ産業跡地)に、リバー産業株式会社が10階建て、建築高30メートル、ファミリータイプの買取住宅85戸という、大規模な高層マンション建設計画を立てています。
建設が予定されている石在町では、これまで一貫して自治会と地元酒造会社との連携関係のもとで、高層建築物を抑止し、落ち着いた町並みと静穏な住環境を維持してきました。
石在町はまた、灘の酒造りには欠かせない宮水の井戸が密集した地域であり、本開発計画によって、宮水の水脈が傷つけられることが危惧されます。このことは、直接に地元酒造会社の利害にかかわるだけでなく、宮水を生活用水として使用している多数の住民にとっても危急の事態をもたらします。
建設予定地は、市の中心部を東西に走る酒蔵通りに面しています。この酒蔵通りは、私たち地域住民のみならず、西宮市全体の貴重な財産・観光資源となっており、私たちはその景観にマッチした低層マンションあるいは戸建て住宅の建設に計画を切り替えていただくよう、業者に要望しているところです。
平成28年5月15日に第一回の近隣住民説明会が開催されました。その全貌が明らかとなった今回の建設計画に対して、住民側から以下のような意見が出されました。
1.「宮水が出なくなったら検討・対応する」というが、水脈が切れてからでは遅い。
2.「津波避難ビル」を前面に押し出しているが、備蓄倉庫が1階に設置されている計 画では、実質的には全く機能しないことが予想される。
上述の説明会の開催にいたる経緯、さらにはその前後にこちらが提出した要望事項等に対する対応をみるかぎり、事業主側には誠意が欠けている部分があると言わざるを得ない現状があります。
開発計画は法や条例に即して進められるべきものであり、本計画には明確な違反はないことは私たちも承知しております。しかしながら、あらゆる開発計画は、地域住民の納得のうえで成立するのが望ましいこともまた言うまでもありません。事業主が、市の法令の精神・趣旨を十分に理解したうえで、真摯な姿勢で近隣住民との協議を継続していくよう、議会として働きかけて下さいますようよろしくお願い申し上げます。
請願事項
1 周辺の住環境と景観に配慮した開発事業をするよう、ご指導をお願い致します。
2 周辺地域住民との協議が整うまでは、一方的に計画を進めることのないよう、ご指導 をお願い致します。
請願者 西宮市石在町
西宮市石在町環境を守る会
代表 松 田 保