現在位置 :トップページ › 意見書・決議一覧 › 意見書案第6号 「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」の抜本的見直しと、義務教育費国庫負担率引き上げをもとめる2025年度政府予算に係る意見書提出の件
意見書案第6号
「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」の抜本的
見直しと、義務教育費国庫負担率引き上げをもとめる2025年度政府予算に
係る意見書提出の件
上記意見書案を次のとおり西宮市議会会議規則第14条第1項の規定により提出する。
令和6年7月4日提出
提出者 西宮市議会議員 浜口 ひとし
〃 おくの 尚美
〃 一色 風子
〃 佐野 ひろみ
〃 庄本 けんじ
〃 たかの しん
「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」の抜本的
見直しと、義務教育費国庫負担率引き上げをもとめる2025年度政府予算に
係る意見書(案)
学校現場では、いじめや不登校の子どもたちの増加、貧困やヤングケアラー等による不
安定で複雑な家庭環境など、子どもたちを取り巻く問題が多様化・細分化しており、一人
ひとりの子どもに対して、よりきめ細やかな指導・支援が必要となっている。その指導・
支援に当たる教職員についても、長時間労働や未配置など解決すべき課題が山積している。
西宮市内の小学校・中学校では、年度当初から教員配置基準に満たない教員未配置が発
生し、育児休業、病気休職者などの代替措置が未充足となるなど、教職員の不足が深刻な
危機的な状況である。慢性的な教員不足は、子どもたち一人ひとりに丁寧に寄り添うこと
はもちろん、日々の教材研究や授業準備の時間を十分に確保することも困難な状況を招い
ている。子どもたちのゆたかな学びと育ちを実現するために、教職員を安定的に確保・配
置できる制度及び教職員の働き方改革実現が不可欠である。
厳しい財政状況の中、独自財源により人的措置等を行っている自治体もあるが、自治体
間の教育格差が生じることは大きな問題である。現在、義務教育費国庫負担制度は、国庫
負担率が3分の1となっているが、国の施策として定数改善に向けた財源保障をし、子ど
もたちが全国のどこに住んでいても、ゆたかな学びと育ちを保障するための条件整備が必
要である。
現在、「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」で時間外勤
務手当を支給しない代わりに教職調整額を支給するとしていることが「定額働かせ放題」
と問題視され、改善が検討されている。教員の安定的な確保に向けた処遇改善のためにも、
この法律の抜本的な見直しがもとめられているが、それにともなう負担増に対応するため
にも、教職員の業務削減と義務教育費国庫負担率の引き上げは不可欠である。
こうした観点から、2025年度政府予算編成において下記事項が実現されるよう、強
く要望する。
記
1 教職員未配置問題の解消にむけ、必要な財政措置を講じ、人材確保に努めること。
2 「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」の抜本的見直し
をするとともに、教職員の長時間労働の実態改善に努めること。
3 教育の機会均等と水準の維持向上をはかるため、地方財政対策を確保した上で義務教
育費国庫負担率を引き上げること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和6年7月 日
西宮市議会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣