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意見書・決議の詳細情報

意見書案第5号 名神湾岸連絡線の事業化に向けた諸手続きにおいて市民に対して十分な説明と協議を行うことを求める意見書提出の件

番号
意見書案第5号
議決年月日
令和元年9月18日
議決結果
可決

内容

意見書案第5号

名神湾岸連絡線の事業化に向けた諸手続きにおいて市民に対して十分な説明と
協議を行うことを求める意見書提出の件

上記意見書案を次のとおり西宮市議会会議規則第14条第1項の規定により提出する。

令和元年9月18日提出

                      提出者 西宮市議会議員 山田 ますと
                             〃    福井 浄
                             〃    河崎 はじめ
                             〃    川村 よしと
                             〃    菅野 雅一
                             〃    佐藤 みち子
                             〃    篠原 正寛
                             〃    澁谷 祐介
                             〃    田中 正剛
                             〃    松山 かつのり

名神湾岸連絡線の事業化に向けた諸手続きにおいて市民に対して十分な説明と
協議を行うことを求める意見書(案)

 西宮市は8月29日の都市計画審議会で名神湾岸連絡線の都市計画素案を提示した。素
案で初めて示されたルートについては、高架構造の連絡線が一般道路の今津東線の上を走
り、大阪ガス今津総合グラウンドやJFEスチール東日本製鉄所西宮工場を縦断したうえ、
橋梁で海を渡り、人工島の西宮浜で阪神高速5号湾岸線に接続することにしている。
 連絡線は名神高速道路西宮インターチェンジと阪神高速5号湾岸線西宮浜インターチェ
ンジ間の約2キロ(都市計画延長)で計画されている自動車専用道路である。片側1車線
の計2車線道路で、「名神高速道路」及び「阪神高速3号神戸線(大阪方面)」と「阪神
高速5号湾岸線(大阪方面・神戸方面)」とを接続し、西宮浜に出入口を設置する。
 連絡線が名神高速道路や阪神高速3号神戸線の大阪方面と接続する西宮ジャンクション
・インターチェンジ(仮称)と、連絡線が阪神高速5号湾岸線と接続する西宮浜ジャンク
ション・インターチェンジ(仮称)は多層の道路による複雑な構造になる計画であり、広
大な事業用地が必要になる。これに加え、住宅や事業所が密集した今津地区を縦断するル
ートだけに、多数の住宅や事業所が移転を余儀なくされる見通しだ。地域の分断を心配す
る声もある。連絡線は高架構造になっており、将来交通量が多く、景観や環境の面でも市
民生活への悪影響が懸念されている。
 連絡線の事業化に向けた手続きとしては、まず市が都市計画素案を作成して、兵庫県に
申し出を行い、それを受け県が都市計画案を作成する。その後、市が県からの意見聴取・
縦覧依頼を含め、市の都市計画審議会で都市計画案の報告を行い、県は県の都市計画審議
会で計画案について公告・縦覧・意見書受付を通じて市民の意見を集める。環境影響評価
についても国土交通省が都市計画案の縦覧にあわせて、準備書の公告・縦覧・意見書受付
・説明会の開催を通じて市民の意見を聴く。こうした諸手続きにおいて市民の意見を丁寧
に聴き、尊重して計画に反映させる取組は極めて重要である。
 連絡線については平成29年1月、国交省の諮問機関である社会資本整備審議会道路分
科会近畿地方小委員会で、高架案の採用とルート帯が提示された。30年3月には国交省
や県などで構成する県幹線道路協議会で車線数や接続などの整備条件を決めた。市民には
これまで、決定プロセスについての説明がなく、連絡線の計画内容について、いつ、どこ
で、どのような手続きで決められるのかを伝えられてこなかった。こうした対応について
不信感をもつ市民は多い。
 事業主体が測量などを行い、具体的な用地取得の範囲や移転件数などを確定させること
になるが、事業主体が決まっていないことが市民の不安を大きくしかねない。事業主体に
ついては、阪神高速道路か、西日本高速道路か、あるいはそのいずれかと国の組み合わせ
になるとみられている。
 よって、国と県におかれては、下記の事項を実行することを強く求める。
                    記
1 事業主体を早急に決定すること。
2 名神湾岸連絡線の事業化に向けた諸手続きにおいて市民に対して十分な説明と協議を
 行うこと。
3 移転を余儀なくされる市民や事業所については、その意向を尊重し、最大限の配慮を
 行い、十分な合意と理解を得るように努めること。
4 地元自治体である西宮市と密接に連携すること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和元年9月 日
                                   西宮市議会
(提出先)
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 国土交通大臣
 兵庫県知事

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