意見書案第4号
国民健康保険の安定運営に係る財政基盤の強化を求める意見書提出の件
上記意見書案を次のとおり西宮市議会会議規則第14条第1項の規定により提出する。
令和元年9月18日提出
提出者 西宮市議会議員 山田 ますと
〃 福井 浄
〃 河崎 はじめ
〃 川村 よしと
〃 菅野 雅一
〃 佐藤 みち子
〃 篠原 正寛
〃 澁谷 祐介
〃 田中 正剛
〃 松山 かつのり
国民健康保険の安定運営に係る財政基盤の強化を求める意見書(案)
我が国の国民健康保険は、加入者の年齢構成が高く、医療費が高水準となる一方で、加
入者の所得水準が低く、保険料負担率が高くなるといった構造的な問題を抱えているため、
国民健康保険の財政は恒常的に逼迫している。
こうした中、2018年度から、都道府県が国民健康保険の財政運営の責任主体となる
都道府県化が行われ、今後は保険料等の統一化なども図られるところだが、現在は、市町
村が県の示す標準保険料率を参考に保険料を決定している。本市の2019年度の保険料
算定に当たっては、一般会計から6億円、財政安定化基金から7億円を投入し、それでも
前年比で3.7%の値上げとなった。被保険者の負担能力も、市の保険料抑制努力も限界
にきているといっても過言ではない。
高齢化や医療技術の進歩により、医療給付費は増え続け、国民健康保険の財政を更に悪
化させている。今後も国民健康保険の被保険者が安心して医療を受けることができる仕組
みの構築が求められており、国民健康保険を持続可能な制度として堅持し、被用者保険と
の格差を縮小するためには、更なる財政基盤の強化が不可欠である。
全国知事会、全国市長会、全国町村会は、国民健康保険を持続可能とし、被用者保険と
の格差を縮小するために、国民健康保険への定率国庫負担の増額を政府に要望し続けてお
り、公費を1兆円投入して国民健康保険を「協会けんぽ」並みの負担率にするよう求めて
いることは重要である。
また、国民健康保険料が、協会けんぽなどの被用者保険と比べて、著しく高い大きな要
因は、世帯員の数に応じてかかる「均等割」、各世帯に定額でかかる「平等割」という、
国民健康保険独自の保険料算定式にある。低所得者には一定の減額があるが、全国知事会
などからも「均等割」見直しの要求が出されている。
よって、国におかれては、国民の負担が今後大幅に上昇することのないよう健康長寿社
会実現に向けた取組を推進するとともに、国民健康保険の財政基盤を強化し、安定運営を
図るため、必要な財源を確保すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和元年9月 日
西宮市議会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
厚生労働大臣