決議案第2号 議決第269号
平成28年12月19日議決原案可決
市長に発言及びブログ表現の撤回や謝罪等を求める決議の件
上記決議案を次のとおり西宮市議会会議規則第14条第1項の規定により提出する。
平成28年12月19日提出
提出者 西宮市議会議員 町田 博喜
〃 河崎はじめ
〃 川村よしと
〃 菅野 雅一
〃 佐藤みち子
〃 篠原 正寛
〃 澁谷 祐介
〃 田中 正剛
〃 福井 浄
〃 まつお正秀
〃 山口 英治
市長に発言及びブログ表現の撤回や謝罪等を求める決議(案)
今村市長は11月27日に実施された市内在住中高生を対象とした市主催事業において、自身が中高生時代に、学校内の鍵を盗んで合い鍵を作り、警備員に猥褻な本を渡して買収し、部屋の利用を黙認させていた、授業を抜け出して学校内でタバコを吸うなどの不法・違法行為を常習的に行っていた、などと発言した。
そもそも市長は、行政の長として中高生に対しては模範を示すべき立場にあり、市の教育施策や教育大綱に反する逆説的表現で青少年の歓心を買うことがその任なのではない。市が施策を通して目指す青少年の健全育成・薬物等の乱用防止という観点からも、市長が、未成年を対象とした市主催事業において、このような発言をすることはきわめて問題がある。
またその後、この発言と市独自のものだと自身が公表した「西宮市教育大綱」との整合性を問われた議会での質問に対しては、自身のブログで「ピンクのダサいスーツに黒縁眼鏡で「お下品ザマス!」って言っている女教師みたいなことを言うなぁ・・・」「80年代ロックのビデオなら、ザーマス女教師の最後はどっちかです。バンドやパリピたちにプールに叩き落とされて嗤いモノにされるか。それとも、パリピたちといっしょにバンドとダンスで盛り上がるか。」などとコメントしているが、これは公式な場で発言した意見及び議員を揶揄し、愚弄するもので議会としては到底看過することができない。
個人のブログと言えどもそれは市の代表者としての表現であり、反論や意見表明には適切な表現を用いるべきであるし、市長とは例え気に食わぬ他者や意見に対してでも最低限の敬意をもって対峙することが求められる存在でもある。
今回の発言者やその内容に対する対応に見られるようなこうした市長固有の問題体質は、かつて全会一致で可決された「テレビ取材に対する本市のビデオ撮影を止めるよう市長に求める決議」や、自身にとって好ましくない意見を持つ会派・議員について書かれたきわめて感情的で下品な批判メールを引用して過去の議会でも指摘されてきたが、様々な考えを持つ市民の幅広い行政需要に応え、より質の高い行政サービスを提供していくべき立場にある市長が、度々このように特異で不寛容な姿勢を示すことには重大な問題がある。
市長は平素より他者に対する敬意に欠けており、感情的で軽薄な表現をしばしば用いることによってその信頼を失墜させ、延いては市政の円滑な推進の妨げとなっていることを深く自覚し、反省すべきである。
西宮市議会は以上に鑑み、公人としての立場を逸脱した発言及びブログ表現をあらため、愚弄した当事者と市民・関係者に然るべき場で謝罪すること、また今後はすべての他者に対して当たり前程度の敬意を保ち、市長として発する言葉の重みについてよく自覚するよう求めるものである。
以上、決議する。
平成28年12月 日
西宮市議会