請願第24号 エレベーター防災対策改修事業実施検討にかかる請願
請願第24号
吉井 竜二
まつお 正秀
請願第24号
令和5年2月27日受理
エレベーター防災対策改修事業実施検討にかかる請願
紹介議員 吉井 竜二
まつお 正秀
請願趣旨
全国的に建物の高層化が進む中で、西宮市においても同様に高層の建築物の建築が進ん
できました。近年は、技術革新が進む一方、高経年の高層建築物においては、様々な問題
点も生じてきております。
特に、新潟中越地震、千葉県北部地震、東日本大震災などの大地震の際には、エレベー
ター内での閉じ込め事故や、運転休止などの問題点が露呈され、その安全性については、
整備の必要性が論じられているところです。
このような社会的背景を踏まえ、建築基準法は平成21年より以下の対策を義務付けて
おります。
・地震時管制運転装置の設置
・主要機器の耐震補強措置
・戸開走行保護装置の設置
・釣合おもりの脱落防止措置
・主要支持部分の耐震化
ただ、平成21年以前に建築された建物のエレベーターは建築基準法の基準を満たさな
いものが多く現存している状態であり、来たる大地震に対して備えが進められている状態
とは言い難い状況です。
そんな中、国土交通省では、住宅・建築物ストックの最低限の安全性確保に総合的かつ
効率的に促進するため、住宅・建築物の耐震性等の向上に資する取組みに対して支援を行
う「住宅・建築物安全ストック形成事業(社会資本整備総合交付金、防災安全交付金)」
や、地域の防災拠点となる建築物の整備を促進するため、大規模な建築物の耐震化並びに
災害時に発生する避難者及び帰宅困難者等を一時的に受け入れる施設の整備をワンパッケ
ージで重点的に支援する、「地域防災拠点建築物整備緊急促進事業(補助金)」といった
事業を行っております。
また、平成28年9月1日には国住指第1934号によって、各都道府県、各自治体に
対して、「エレベーターの安全確保の徹底について」という通知を行い、これらの補助制
度の速やかな整備を進めることが要請されております。
上記の要請を受けて、近隣市では大阪市、神戸市、堺市などの自治体では、分譲マンシ
ョンの管理組合を中心として、エレベーターの更新工事に対する補助制度が整備されてお
ります。
更に、令和4年度からは新たにリスタート運転機能、自動診断・仮復旧運転機能に対す
る補助が追加されており、追加メニューにおいては、地方公共団体の負担なく財政支援を
行える制度の整備が可能となっております。
ただ、それと同時にエレベーターの改修費用も右肩上がりで上昇しており、所有者がよ
り安全性の高いエレベーターに改修することが困難になっている現状があります。住宅都
市でマンションが多く存在している西宮市において安全性の高いエレベーターの普及を促
進することは、市民の安心・安全な生活を推し進めることに繋がると考えます。以上のこ
とより、国土交通省の定める補助制度の整備の速やかな検討をお願いしたく存じます。
請願事項
1 国土交通省の定める「エレベーター防災対策改修事業における補助制度」の整備に関
する早期検討を行っていただくことを西宮市に対し要望します。
請願者 西宮市東鳴尾町
吉川 俊夫