請願第13号 西宮市花の峯におけるメガソーラー発電計画についての請願
請願第13号
上谷 幸美 一色 風子 庄本 けんじ
請願第13号
平成29年2月21日受理
西宮市花の峯におけるメガソーラー発電計画についての請願
紹介議員 上 谷 幸 美
一 色 風 子
庄 本 け ん じ
請願趣旨
西宮市花の峯は、昭和40年代前半に民間事業者により開発された緑豊かな住宅地です。周りを山の緑に囲まれ、南側には武庫川が流れるという四季の移ろいを身近に感じられる良好な環境となっています。現在は、約180世帯が居住する第一種低層住居専用地域に指定され、最低敷地面積も45坪以上とされており、良好な住環境が守られています。
ところが数年前に、この自然に恵まれた地域の北側の急斜面に、太陽光発電設備が設置されました。しかも、それらは複数の事業者が小規模区画に分割して施工したため、何らの法的な規制を受けることなく無秩序な状態となっていますが、この影響により地域住民にとって以下のような様々な問題が起きています。
@ 太陽光発電設備設置業者が異なるため、パネルもバラバラで統一性がなく、取り付け面も大きく歪むなど良好な景観を損なっています。
A 道路際に設置されているため、付近を通る車に太陽光が反射し、眩しくて目が開けられない時間帯があるなど、運転上の支障となっています。
B 雑木林を伐採したことにより、腐葉土等が流されて地表が露出し、今でも雨が降ると表面の土砂を流して下流の側溝に堆積しており、昨今の局地的な大雨のことを考慮すると大規模な土砂災害も危惧されます。
C パネルの下の雑草がパネル面に影響するためか、事業者が当該住宅地に隣接した地面に除草剤を散布しており、健康被害が生じるのではないかと危惧しています。
D 既設の太陽光発電の設置場所が兵庫県の土砂災害警戒区域に指定されているにも拘わらず、設置事業者や管理者が誰であるのかという表示がないため、事故等があった場合に誰に連絡していいのか不明であるといった状態です。
このような状態では、太陽光発電の電力買い取り期間終了後に、設備が廃棄物として放置され、その処理責任の所在が不明となることも危惧されます。
これらのことは、静穏で豊かな自然環境を求めて移り住んできた住民にとって、青天の霹靂とも言えるような出来事でした。
この様な状況の中、既設の太陽光発電設備に隣接した山側に大規模な太陽光発電設備があらたに計画されており、しかもその規模は3万2千平方メートルを超える計画であることが判明しました。
花の峯の住民としては、現在も既設の太陽光発電設備によって大きな精神的苦痛を被っている中、追い打ちをかけるような開発計画を聞き、驚き、慌て、不安が増すばかりです。
現在、市議会に「快適な市民生活の確保に関する条例」の一部改正が上程見込みですが、条例改正の内容は、事業者に対して設備設置前に事業者情報の公表や、地域住民への周知を促し、周辺住民の相互理解のもと、事業展開を進めるように義務付けするものと聞いております。
また、兵庫県議会においても、「太陽光発電施設等と地域環境との調和に関する条例」が審議中でありますが、この条例案では、太陽光発電施設等と地域環境との調和を図るため、太陽光発電施設等の設置等をする際の基準を設けるとともに、住民との調整などの手続きを定めるとされています。
つきましては、地域住民が安心して暮らせるように、下記について要望させていただきますので、ご理解、ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
請願事項
1 新しい計画に対し、改正条例に基づいた指導をお願いします。
2 兵庫県に対し、花の峯の住民が既設の施設により、大きな苦痛を強いられている状況を伝えたうえで、新たな開発計画に対しては県条例案の趣旨に則り慎重に審査されるよう西宮市から要請して下さい。
請願者 西宮市花の峯
西宮市花の峯自治会
会長 野 口 敦 男