請願第49号 むつみ・芦原保育所の合築計画についての請願
請願第49号
野口 あけみ
河崎 はじめ
よつや 薫
請願第49号
平成27年3月2日受理
むつみ・芦原保育所の合築計画についての請願
紹介議員 野 口 あ け み
河 崎 は じ め
よ つ や 薫
請願趣旨
西宮市から「むつみ保育所・児童館と芦原保育所を移転、合築し、耐震化を図る」との計画が出され、先日保護者に向けた説明会が行われました。
この説明会で、保護者はこの「合築」という計画が出された経緯と合築による子どもたちへのメリット・デメリットについて質問しました。また、200名を超すという規模の中での子どもの安全が保障できるのかという不安、これまでの保護者と保育士で積み上げてきた丁寧な保育の継続が可能かという疑問も出されました。しかし、いずれも十分な説明は受けられませんでした。
私たち保護者は、子どもたちが安心できる環境で、笑顔で過ごすことができる保育を望んでいます。西宮市の保育所では、これまで一人一人を大切にした丁寧な保育がされてきたと思っていますが、大規模化することで、今までと同じ保育ができるのか、とても不安です。
また、保育所の老朽化に伴う耐震化は速やかに行うべきですが、なぜ合築する必要があるのか、理解できません。むつみ保育所は、老朽化に伴う建て替えについての説明会が昨年8月に予定されていましたが、前日になって中止になりました。その後、どのような経緯で合築という計画に変更されたのか、納得できる説明がありません。
2つの園を合築することによって、児童定員は210名の予定とされています。現在、西宮市の公立保育所の最大定員は130人、定員210人の民間保育所でも、入所数は最高で185人で、200人を超す保育実績はありません。また、保育所施設の適正規模については、これまでに多くの提言や報告が出されています。
学校規模と教育効果の関係について、アメリカの社会学者であるコールマンらがまとめた報告によると、「小さな学校ほど教育効果が高く、子どもの成長段階に応じた適切な集団のなかでこそ、主体的に生きる力が身につく」とのことです。また、WHOは、「学校規模の基準は100人以下」と結論づけています。国内の大学教授らも「保育所の適正規模は100名以下」と提言しています。
これらのことから、200名を超えるような大規模園では、保育士が子ども及び保護者の把握が十分にできないことが危惧され、子どもの把握が十分にできない中で、いくら保育士が丁寧な保育をしようとしても、安全な保育ができるとは考えられません。
西宮市は住みやすく、子育てしやすいまちだと思っています。私たちは、子どもが安心して過ごし、保護者が安心して預けられる保育所の整備を願っています。
計画にある2園の合築について、詳細がはっきりせず、不安が残ったままで賛成はできません。また、むつみ保育所は簡易耐震化されていますが、芦原保育所の耐震化も早急に必要と考えています。この計画の実施のため、耐震化も先延ばしされるのではないかと不安です。つきましては、下記の項目について要望します。
請願事項
1 計画を急いで進めるのではなく、保護者や保育関係者の意見を聞き、安心して預けられる保育所の整備をしてください。
2 芦原保育所の簡易耐震化は早急に行ってください。
請願者 西宮市深津町
中 井 恵 里
ほか1585名