請願第46号 神鋼神戸石炭火力発電所増設に関する請願
請願第46号
野口 あけみ
よつや 薫
請願第46号
平成26年12月4日受理
神鋼神戸石炭火力発電所増設に関する請願
紹介議員 野 口 あ け み
よ つ や 薫
請願趣旨
現在稼働中の神鋼神戸石炭火力発電所建設の際、神鋼はCO2排出量200万トン(アセス書・炭素換算、当初計画は250万トン)と実際(790万トン)より少なく感じるように発表し建設を推進しました。重金属などの微量物質排出の危険性の指摘にも、最新の環境設備で排出しないとしていましたが、稼働後の追求で水銀を排出していることを認めました。
煙突から排出される大気汚染物質拡散風向調査をこれまで5回行ってきましたが、芦屋・西宮・伊丹等をはじめ、大阪湾周辺地域、また、奈良県・京都府、愛知県豊田市からも風船に付けたハガキが返送されており、大気汚染物質の多くが東側へ拡散されています。 新たに140万kwが建設されると合計280万kwとなり、国内で2番目に大きな石炭火力発電設備となります。高水準の環境対策設備をつけても、100%除去は不可能です。定期点検以外はフル稼働するため、物流幹線道路が集中して大気汚染が深刻な阪神地域へさらに環境悪化の負荷が加わることになり、西宮市住民への影響が懸念されます。
石炭はCO2を大量に排出し、PM2.5や水銀などの有害な微量物質も出す最悪の化石燃料です。欧米先進国では石炭火力発電所を廃止する方向で動いています。
原子力のコントロール、核のゴミ処理技術も確立できていない現在、コンバインド発電システムやコジェネレーション(温排水利用)などの高効率火力発電設備への移行が行われていますが、高価な輸入化石燃料に頼る火力発電設備建設は、地球温暖化を進め環境悪化をまねき、経済的損失は莫大なものです。その損失は、全て国民が負担する仕組みとなっています。
日本には、太陽光・地熱・風力、バイオ・小水力・潮力などの再生可能エネルギーが無尽蔵にあります。これを活用できるように資金と技術を集中させれば、国内で必要なエネルギーは純国産でまかなえます。新たな産業と雇用が生まれ、地域が活性化します。
以上のことから、下記事項について貴議会で決議していただきたく請願いたします。
請願事項
1 神戸製鉄所への石炭火力発電設備の増設をやめ、優秀な技術力を活かした発電事業 (地熱・風力などの再生可能エネルギー発電・バイナリー発電)や燃料電池自動車関連 製品の生産拠点として発展させるよう神戸製鋼所(株)に要請すること。
2 火力電源設備の入札対象から石炭火力発電設備を除外するよう関西電力に要請するこ と。
3 純国産エネルギーである再生可能エネルギー発電を中心としたエネルギー政策に転換 するよう政府・関係機関へ要請すること。
請願者 神戸市中央区栄町通3丁目
石炭火力発電所問題を考える市民ネットワーク
世話人代表 森 岡 芳 雄